bash入門:logging(ロギング)について -vol.3-

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bash入門:logging(ロギング)について -vol.3- ノウハウ
bash入門:logging(ロギング)について -vol.3-
この記事は約5分で読めます。
よっしー
よっしー

こんにちは。よっしーです(^^)

今日は、bashにおけるlogging(ロギング)についてご紹介します。

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背景

bashにおけるlogging(ロギング)について調査する機会があったので、そのときの内容を備忘として残しました。

この記事のソースは下記のサイトにアップしています。

実行環境について

実行環境は下記の記事を参考にお願いします。

概要

本記事のロギングは、標準エラーを画面とファイルへの出力を同時に行います。

作成ファイル一覧

下記のファイルを作成しました。

        new file:   local/work/07_logging/07_logging.sh

07_logging.sh

#!/usr/bin/env bash

set -euCo pipefail

readonly LOG_OUT=./stdout.log
readonly LOG_ERR=./stderr.log

exec 1> >(tee -a "$LOG_OUT")
exec 2> >(tee -a "$LOG_ERR")

function log() {
    echo "[$(date '+%Y/%m/%d %H:%M:%S.%3N')] $*"
}

log "$(which bash)"

log "$(bash --version)"

# 標準エラーへの出力確認用
ls dummy.txt

動作確認

下記のコマンドを実行します。

make build

make up

make login

cd 07_logging

chmod +x 07_logging.sh

./07_logging.sh

下記の結果が ./stderr.log に出力されていれば成功です。

root@051f475794e3:/work/07_logging# cat stderr.log 
ls: cannot access 'dummy.txt': No such file or directory

strout.logにも同様のエラー文言が出力されている想定です。

root@051f475794e3:/work/07_logging# cat stdout.log 
[2023/12/10 06:57:51.544] /usr/bin/bash
[2023/12/10 06:57:51.546] GNU bash, version 5.2.15(1)-release (aarch64-unknown-linux-gnu)
Copyright (C) 2022 Free Software Foundation, Inc.
License GPLv3+: GNU GPL version 3 or later <http://gnu.org/licenses/gpl.html>

This is free software; you are free to change and redistribute it.
There is NO WARRANTY, to the extent permitted by law.
ls: cannot access 'dummy.txt': No such file or directory

解説

07_logging.sh

このスクリプトは、標準出力と標準エラーをそれぞれ異なるログファイルに記録する Bash シェルスクリプトです。以下に各部分の解説を示します。

  1. #!/usr/bin/env bash: スクリプトが Bash シェルで実行されることを指定しています。
  2. set -euCo pipefail: スクリプトの設定を変更しています。
  • -e: エラーが発生したら即座にスクリプトを終了します。
  • -u: 未定義の変数を使用しようとするとエラーを発生させます。
  • -C: コマンドの返り値が0以外の場合、そのコマンドが非零であることを示します。
  • -o pipefail: パイプの途中でエラーが発生した場合、パイプ全体をエラーとして扱います。
  1. readonly LOG_OUT=./stdout.log: 標準出力を記録するログファイルのパスを指定します。
  2. readonly LOG_ERR=./stderr.log: 標準エラーを記録するログファイルのパスを指定します。
  3. exec 1> >(tee -a "$LOG_OUT"): 標準出力をファイルにリダイレクトし、同時にその内容を標準出力にも表示します。リダイレクト先は $LOG_OUT となります。
  4. exec 2> >(tee -a "$LOG_ERR"): 標準エラーをファイルにリダイレクトし、同時にその内容を標準エラーにも表示します。リダイレクト先は $LOG_ERR となります。
  5. function log() { ... }: logという関数を定義しています。この関数は、指定されたメッセージを日付とともにログとして表示します。
  6. log "$(which bash)": インストールされている Bash の実行ファイルのパスをログに記録します。
  7. log "$(bash --version)": Bash のバージョン情報をログに記録します。
  8. ls dummy.txt: 標準エラーへの出力確認用に、存在しないファイル dummy.txtls コマンドでリストします。この部分でエラーが発生し、そのエラーが標準エラーに出力されます。

このスクリプトを実行すると、標準出力は stdout.log ファイルに、標準エラーは stderr.log ファイルに同時に記録され、実行時の標準出力と標準エラーの内容が保存されます。

おわりに

今日は、bashにおけるlogging(ロギング)についてご紹介しました。

よっしー
よっしー

何か質問や相談があれば、コメントをお願いします。また、エンジニア案件の相談にも随時対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

それでは、また明日お会いしましょう(^^)

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