Kubernetes入門:Ingressについて

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Kubernetes入門:Ingressについて 用語解説
Kubernetes入門:Ingressについて
この記事は約4分で読めます。
よっしー
よっしー

こんにちは。よっしーです(^^)

今日は、Ingressについて解説しています。

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背景

Ingressについて調査する機会がありましたので、その時の内容を備忘として記事に残しました。

Ingressとは

Ingressは、Kubernetesクラスター内の外部アクセスを管理するためのAPIオブジェクトです。主にHTTPやHTTPSトラフィックの制御に使用されます。Ingressの主な特徴と役割について説明します:

  1. 定義:
    クラスター外部からのHTTP/HTTPSルートをクラスター内のサービスに公開するリソース
  2. 主な機能:
  • 外部からのトラフィックをクラスター内のサービスにルーティング
  • ロードバランシング
  • SSL/TLS終端
  • 名前ベースの仮想ホスティング
  1. Ingress Controller:
  • Ingressリソースを実際に機能させるために必要
  • nginx、HAProxy、Traefik等の様々な実装が存在
  1. 主な使用例:
  • 単一の外部URLを複数のサービスにマッピング
  • URLパスベースのルーティング
  • ホスト名ベースのルーティング
  1. メリット:
  • クラスター外部からのアクセスを一元管理
  • 複数のサービスを1つのIPアドレスで公開可能
  • SSL/TLS証明書の集中管理
  1. 設定例:
   apiVersion: networking.k8s.io/v1
   kind: Ingress
   metadata:
     name: example-ingress
   spec:
     rules:
     - host: example.com
       http:
         paths:
         - path: /app1
           pathType: Prefix
           backend:
             service:
               name: service1
               port: 
                 number: 80
         - path: /app2
           pathType: Prefix
           backend:
             service:
               name: service2
               port: 
                 number: 80
  1. 注意点:
  • Ingress Controllerの選択と設定が重要
  • セキュリティ設定(TLS、認証等)に注意が必要
  • ネットワークポリシーとの連携も考慮すべき

ユースケース

Ingressの主なユースケースを以下に説明します:

  1. マイクロサービスアーキテクチャのルーティング:
    複数のマイクロサービスを1つのドメインで公開し、URLパスに基づいて適切なサービスにルーティングします。
    例: example.com/users → ユーザーサービス、example.com/products → 商品サービス
  2. 複数環境の管理:
    開発、ステージング、本番環境を同一クラスター内で管理し、サブドメインでアクセスを分ける。
    例: dev.example.com、staging.example.com、www.example.com
  3. SSL/TLS終端:
    クラスター入口で SSL/TLS 通信を終端し、内部サービスへの通信を暗号化せずに行うことでパフォーマンスを向上。
  4. ホストベースのルーティング:
    複数のドメインを1つのIngressで管理し、ホスト名に基づいて異なるサービスにルーティング。
    例: app1.example.com → サービス1、app2.example.com → サービス2
  5. キャナリーリリース:
    新バージョンのアプリケーションを段階的にリリースする際、トラフィックの一部を新バージョンにルーティング。
  6. A/Bテスティング:
    異なるバージョンのアプリケーションにトラフィックを分散し、パフォーマンスや機能を比較。
  7. 認証・認可の一元管理:
    Ingress レベルで認証を実装し、バックエンドサービスの認証処理を簡素化。
  8. レートリミット:
    特定のIPやパスに対するリクエスト数を制限し、DoS攻撃からサービスを保護。
  9. URL書き換え:
    クライアントに見せるURLと実際のサービスパスを分離し、柔軟なルーティングを実現。
  10. APIゲートウェイとして:
    複数のAPIサービスを集約し、単一のエンドポイントとして外部に公開。
  11. WebSocketサポート:
    WebSocketプロトコルを使用するアプリケーションのルーティングを管理。
  12. ヘッダーベースのルーティング:
    HTTPヘッダーの内容に基づいて、異なるバックエンドサービスにリクエストを振り分け。

これらのユースケースは、アプリケーションの要件やインフラストラクチャの設計に応じて組み合わせて使用することができます。

おわりに

今日は、 Ingressについて解説しました。

よっしー
よっしー

何か質問や相談があれば、コメントをお願いします。また、エンジニア案件の相談にも随時対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

それでは、また明日お会いしましょう(^^)

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