よっしー
こんにちは。よっしーです(^^)
今日は、Namespaceについて解説しています。
背景
Namespaceについて調査する機会がありましたので、その時の内容を備忘として記事に残しました。
Namespaceとは
Kubernetesにおけるネームスペース (Namespace) は、クラスター内のリソースをグループ化し分離するための重要な機能です。以下にネームスペースの主な特徴と用途を簡潔に説明します:
- 定義:仮想的なクラスター内クラスターで、複数の環境やプロジェクトを1つの物理クラスター内で運用可能にします。
- 主な用途:
- 複数チームやプロジェクトでクラスターを共有
- 開発、テスト、本番環境の分離
- リソースの名前衝突回避
- 特徴:
- デフォルトで「default」「kube-system」「kube-public」ネームスペースが存在
- リソースの多くはネームスペース単位で管理可能
- 一部のリソース(Node、PersistentVolume等)はネームスペースに属さない
- 利点:
- セキュリティの向上(アクセス制御の適用)
- リソース管理の簡素化
- 名前の重複を避けられる
- 注意点:
- ネームスペース間の通信はデフォルトで許可されている
- クラスター全体のリソース制限は別途設定が必要
ユースケース
ネームスペースの具体的なユースケースをいくつか紹介します:
- マルチテナント環境:
複数の顧客や部門が同じKubernetesクラスターを共有する場合、各顧客/部門に専用のネームスペースを割り当てます。これにより、リソースの分離と管理が容易になります。 - 開発ライフサイクル管理:
開発、テスト、ステージング、本番環境をそれぞれ別のネームスペースで管理します。これにより、環境間の分離と、環境固有の設定管理が可能になります。 - リソース割り当てと制限:
ネームスペースごとにリソースクォータを設定し、特定のチームやプロジェクトがクラスターリソースを過剰に使用することを防ぎます。 - アクセス制御:
Role-Based Access Control (RBAC) をネームスペース単位で適用し、特定のユーザーやグループが特定のネームスペース内のリソースにのみアクセスできるように制限します。 - 大規模マイクロサービスアーキテクチャ:
関連するマイクロサービスをグループ化し、それぞれのグループを別のネームスペースで管理します。これにより、サービス間の依存関係や通信を整理しやすくなります。 - CI/CD パイプライン:
継続的インテグレーション/デリバリー (CI/CD) プロセスの各段階に専用のネームスペースを使用し、ビルド、テスト、デプロイメントのプロセスを分離します。 - A/Bテスティング:
新機能や異なるバージョンのアプリケーションを別々のネームスペースにデプロイし、トラフィックを制御しながら比較テストを行います。 - 一時的な環境:
短期的なプロジェクトや実験用の環境を、専用のネームスペースで簡単に作成・削除できます。
これらのユースケースは、組織の規模、プロジェクトの複雑さ、セキュリティ要件などに応じて適用できます。
おわりに
今日は、 Namespaceについて解説しました。
よっしー
何か質問や相談があれば、コメントをお願いします。また、エンジニア案件の相談にも随時対応していますので、お気軽にお問い合わせください。
それでは、また明日お会いしましょう(^^)
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