Kubernetes入門:Secretについて

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Kubernetes入門:Secretについて 用語解説
Kubernetes入門:Secretについて
この記事は約4分で読めます。
よっしー
よっしー

こんにちは。よっしーです(^^)

今日は、Secretについて解説しています。

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背景

Secretについて調査する機会がありましたので、その時の内容を備忘として記事に残しました。

Secretとは

Secretは、パスワードやAPI キーなどの機密情報を保存・管理するためのKubernetesリソースです。以下にSecretの主な特徴と使用方法を説明します:

  1. 定義:
    機密データを保存し、安全に使用するためのオブジェクト
  2. 主な用途:
  • パスワードの保存
  • OAuth トークンの管理
  • SSH キーの保存
  • TLS 証明書の管理
  1. 基本構造:
   apiVersion: v1
   kind: Secret
   metadata:
     name: example-secret
   type: Opaque
   data:
     username: base64encodedusername
     password: base64encodedpassword
  1. Secretの種類:
  • Opaque(デフォルト):任意のデータを保存
  • kubernetes.io/service-account-token:サービスアカウントトークン
  • kubernetes.io/dockerconfigjson:Docker レジストリ認証
  • kubernetes.io/tls:TLS クライアントとサーバーの証明書
  1. Secretの作成方法:
  • YAML ファイルから
  • コマンドラインから(例:kubectl create secret
  • ファイルから直接作成
  1. Secretの利用方法:
  • 環境変数として
  • ボリュームマウントとして
  1. セキュリティ特性:
  • etcd内で暗号化して保存(クラスタ設定による)
  • メモリ内でのみ保持(ノードのディスクには書き込まれない)
  • RBAC による細かいアクセス制御が可能
  1. 制限事項:
  • サイズ制限(通常1MB未満)
  • デフォルトではbase64エンコードのみ(追加の暗号化が推奨)
  1. ベストプラクティス:
  • 機密情報のみをSecretに保存(一般的な設定はConfigMapを使用)
  • 必要最小限のアクセス権限を付与
  • 定期的なSecretのローテーション
  • 外部のシークレット管理システムとの統合を検討(Vault等)

Secretは、ConfigMapと似た使用方法を持ちますが、機密情報を扱うための追加のセキュリティ機能が備わっています。ただし、適切な管理と追加のセキュリティ対策が重要です。

ユースケース

Secretの主なユースケースを以下に説明します:

  1. データベース認証情報:
    データベースのユーザー名とパスワードを安全に保存し、アプリケーションに提供。
  2. APIキー管理:
    サードパーティのAPIサービスを利用する際のAPIキーやシークレットを保存。
  3. TLS/SSL証明書:
    HTTPS通信用の証明書と秘密鍵を管理。Ingressやサービスで使用。
  4. OAuth認証トークン:
    OAuthクライアントIDやシークレットを安全に保存。
  5. SSH鍵:
    GitリポジトリへのアクセスなどでSSH鍵認証が必要な場合に使用。
  6. Dockerレジストリ認証:
    プライベートDockerレジストリからイメージをプルする際の認証情報を管理。
  7. JWT署名キー:
    JWTトークンの署名や検証に使用する秘密鍵を保存。
  8. 暗号化キー:
    アプリケーションでデータを暗号化/復号化する際に使用するキーの管理。
  9. WebhookのSecret:
    GitHubやSlackなどのWebhook設定で使用するシークレットを保存。
  10. セッション暗号化キー:
    Webアプリケーションのセッションデータを暗号化するキーの管理。
  11. 2要素認証シード:
    2FA(二要素認証)で使用するシードや設定情報の保存。
  12. クラウドプロバイダーの認証情報:
    AWSのアクセスキーやGCPのサービスアカウントキーなどを管理。
  13. メッセージングシステムの認証:
    RabbitMQやKafkaなどのメッセージングシステムへの接続認証情報を保存。
  14. アプリケーション間の共有シークレット:
    マイクロサービス間で使用する共有シークレットやトークンの管理。
  15. バックアップ/リストア認証情報:
    データバックアップやリストア操作で使用する認証情報の保存。
  16. 監視システムの認証情報:
    PrometheusやGrafanaなどの監視ツールのアクセストークンや認証情報を管理。
  17. サービスアカウントトークン:
    Kubernetes内部のサービス間認証に使用するトークンの管理。

これらのユースケースでは、Secretを使用することで機密情報をアプリケーションコードから分離し、セキュアに管理できます。また、環境間(開発、ステージング、本番など)で同じアプリケーション設定を使いながら、機密情報だけを変更することが容易になります。

おわりに

今日は、 Secretについて解説しました。

よっしー
よっしー

何か質問や相談があれば、コメントをお願いします。また、エンジニア案件の相談にも随時対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

それでは、また明日お会いしましょう(^^)

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