こんにちは。よっしーです(^^)
今日は、SvelteKitでのパフォーマンスについて解説しています。
背景
SvelteKitでのパフォーマンスについて調査する機会がありましたので、その時の内容を備忘として記事に残しました。
問題の診断
GoogleのPageSpeed InsightsとWebPageTest(より高度な分析用)は、すでにインターネットにデプロイされているサイトのパフォーマンス特性を理解するための優れた方法です。
ブラウザにも、デプロイ済みか、ローカルで実行中かに関わらず、サイトを分析するための便利な開発者ツールが含まれています:
* Chrome – Lighthouse、Network、およびPerformance devtools
* Edge – Lighthouse、Network、およびPerformance devtools
* Firefox – NetworkとPerformance devtools
* Safari – ウェブページのパフォーマンス向上ツール
注意:`dev`モードで実行しているローカルサイトは、本番アプリケーションとは異なる動作を示すため、パフォーマンステストはビルド後のプレビューモードで行うべきです。
- オンライン診断ツール
- PageSpeed Insights
- Googleが提供
- 基本的なパフォーマンス分析
- モバイル/デスクトップの両方に対応
- WebPageTest
- より詳細な分析が可能
- 高度な設定オプション
- プロフェッショナル向け機能
- ブラウザ開発者ツール
- Chrome/Edge
- Lighthouse: 総合的なパフォーマンス診断
- Network: ネットワークリクエストの分析
- Performance: 実行時パフォーマンスの分析
- Firefox
- Network: ネットワーク分析
- Performance: パフォーマンス分析
- Safari
- パフォーマンス最適化ツール群
- 重要な注意点
- 開発モードと本番環境の違い
- プレビューモードでのテストの重要性
- 実際の環境に近い条件でのテスト
実務的なアドバイス:
- テスト戦略
- 開発中:
- ブラウザの開発者ツールを使用
- 基本的な問題の早期発見
- デプロイ後:
- PageSpeed Insightsで全体評価
- WebPageTestで詳細分析
- 実際のユーザー環境での検証
- 注意すべきポイント
- 開発環境と本番環境の違いを認識
- 複数のブラウザでのテスト
- モバイル環境での検証
- 実際のネットワーク条件での確認
- 継続的なモニタリング
- 定期的なパフォーマンスチェック
- 変更後の影響確認
- ユーザーフィードバックの収集
これらのツールと方法を適切に組み合わせることで、Webアプリケーションの総合的なパフォーマンス最適化が可能になります。
計測(インストルメンテーション)
ブラウザのネットワークタブでAPIコールに時間がかかっていることが確認され、その理由を理解したい場合は、OpenTelemetryやServer-Timingヘッダーなどのツールを使用してバックエンドを計測することを検討するとよいでしょう。
- パフォーマンス計測の必要性
- APIレスポンスの遅延原因特定
- ボトルネックの発見
- システムの挙動の可視化
- 主要な計測ツール a. OpenTelemetry
- 特徴:
- オープンソース
- 分散トレーシング
- メトリクス収集
- ログ管理
- 利点:
- 詳細な性能データ取得
- マイクロサービスの追跡
- 標準化された計測方法
- 特徴:
- HTTPレスポンスヘッダーを使用
- 軽量な実装
- ブラウザ開発者ツールで確認可能
- 利点:
- 簡単な実装
- クライアントサイドでの可視化
- リアルタイムの計測情報
実装例:
- Server-Timing ヘッダーの例
// バックエンドでの実装例
app.get('/api/data', async (req, res) => {
const start = performance.now();
// データベース処理
const dbStart = performance.now();
const data = await database.query();
const dbDuration = performance.now() - dbStart;
// 全体の処理時間
const duration = performance.now() - start;
// Server-Timingヘッダーの設定
res.setHeader('Server-Timing', `db;dur=${dbDuration}, total;dur=${duration}`);
res.json(data);
});
- OpenTelemetryの基本実装例
const { trace } = require('@opentelemetry/api');
async function handleRequest() {
const span = trace.getTracer('my-service').startSpan('process-request');
try {
// 処理の実行
await processData();
} finally {
span.end();
}
}
実務的なアドバイス:
- 計測戦略の選択
- アプリケーションの規模に応じた選択
- 必要な詳細度の検討
- 運用コストの考慮
- 実装のポイント
- 重要な処理箇所の特定
- 適切な粒度での計測
- パフォーマンスへの影響を考慮
- モニタリングと分析
- 継続的なデータ収集
- トレンド分析
- 異常検知
これらの計測ツールを適切に使用することで、バックエンドのパフォーマンス問題をより効果的に特定し、解決することが可能になります。
おわりに
今日は、 SvelteKitでのパフォーマンスについて解説しました。
何か質問や相談があれば、コメントをお願いします。また、エンジニア案件の相談にも随時対応していますので、お気軽にお問い合わせください。
それでは、また明日お会いしましょう(^^)
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