
こんにちは。よっしーです(^^)
本日は、Go言語を効果的に使うためのガイドラインについて解説しています。
背景
Go言語を学び始めて、より良いコードを書きたいと思い、Go言語の公式ドキュメント「Effective Go」を知りました。これは、いわば「Goらしいコードの書き方指南書」になります。単に動くコードではなく、効率的で保守性の高いコードを書くためのベストプラクティスが詰まっているので、これを読んだ時の内容を備忘として残しました。
Append(追加)
今度は、append
組み込み関数の設計を説明するのに必要だった欠けていた部分があります。append
のシグネチャは、上記の我々のカスタムAppend
関数とは異なります。概略的には、以下のようになります:
func append(slice []T, elements ...T) []T
ここでTは任意の与えられた型のプレースホルダーです。実際には、型T
が呼び出し元によって決定されるような関数をGoで書くことはできません。そのためappend
は組み込みです:コンパイラからのサポートが必要だからです。
append
が行うことは、要素をスライスの末尾に追加し、結果を返すことです。手書きのAppend
と同様に、基礎となる配列が変わる可能性があるため、結果を返す必要があります。この単純な例:
x := []int{1,2,3}
x = append(x, 4, 5, 6)
fmt.Println(x)
は[1 2 3 4 5 6]
を出力します。つまりappend
はPrintf
のように動作し、任意の数の引数を収集します。
しかし、我々のAppend
が行うようにスライスをスライスに追加したい場合はどうでしょうか?簡単です:上記のOutput
への呼び出しで行ったように、呼び出し場所で...
を使用します。このスニペットは上記のものと同じ出力を生成します。
x := []int{1,2,3}
y := []int{4,5,6}
x = append(x, y...)
fmt.Println(x)
その...
がなければ、型が間違っているためコンパイルされません;y
はint
型ではないからです。
解説
1. append 関数の特殊性
append の特別な性質:
- Go言語に組み込まれた関数(自分では作れない)
- ジェネリックのように動作(どんな型のスライスでも使える)
- コンパイラが特別に処理する
なぜ組み込みなのか:
func append(slice []T, elements ...T) []T // これは実際には書けない
このT
は「任意の型」を表しますが、通常のGo言語では書けない構文です。
2. append の基本的な使い方
個別の要素を追加:
x := []int{1, 2, 3}
x = append(x, 4, 5, 6) // 4, 5, 6を追加
fmt.Println(x) // [1 2 3 4 5 6]
重要なポイント:
append
は新しいスライスを返す- 元のスライスは変更されない場合がある
- 結果を必ず変数に代入する必要がある
3. スライス同士の連結
間違った方法:
x := []int{1, 2, 3}
y := []int{4, 5, 6}
x = append(x, y) // エラー!yはint型ではなく[]int型
正しい方法:
x := []int{1, 2, 3}
y := []int{4, 5, 6}
x = append(x, y...) // y... でスライスを展開
fmt.Println(x) // [1 2 3 4 5 6]
4. ... 演算子の役割
y...
の動作:
y := []int{4, 5, 6}
append(x, y...) // これは以下と同じ
append(x, 4, 5, 6) // y...が4, 5, 6に展開される
図解:
y = [4, 5, 6]
y... = 4, 5, 6 (個別の引数として展開)
5. 実際の活用例
文字列スライスの連結:
names1 := []string{"田中", "佐藤"}
names2 := []string{"鈴木", "高橋"}
allNames := append(names1, names2...)
fmt.Println(allNames) // [田中 佐藤 鈴木 高橋]
要素の段階的追加:
var numbers []int // 空のスライス
numbers = append(numbers, 1) // [1]
numbers = append(numbers, 2, 3) // [1 2 3]
numbers = append(numbers, []int{4, 5}...) // [1 2 3 4 5]
条件に応じた追加:
results := []int{1, 2, 3}
if condition {
additional := []int{4, 5, 6}
results = append(results, additional...)
}
6. append のメモリ動作
容量が足りる場合:
x := make([]int, 3, 10) // 長さ3、容量10
x = append(x, 4) // 既存の配列を再利用
容量が足りない場合:
x := []int{1, 2, 3} // 容量は通常3
x = append(x, 4, 5, 6, 7) // 新しい配列が作られる
7. よくある間違いと対策
間違い:結果を代入し忘れ
x := []int{1, 2, 3}
append(x, 4) // NG:結果が無視される
fmt.Println(x) // まだ [1 2 3]
正解:
x := []int{1, 2, 3}
x = append(x, 4) // OK:結果を代入
fmt.Println(x) // [1 2 3 4]
間違い:…を忘れる
x := []int{1, 2, 3}
y := []int{4, 5, 6}
x = append(x, y) // NG:コンパイルエラー
正解:
x = append(x, y...) // OK:...で展開
append
は Go言語でスライスを扱う上で最も重要な関数の一つです。...
演算子と組み合わせることで、柔軟にスライスを操作できます。
おわりに
本日は、Go言語を効果的に使うためのガイドラインについて解説しました。

何か質問や相談があれば、コメントをお願いします。また、エンジニア案件の相談にも随時対応していますので、お気軽にお問い合わせください。
それでは、また明日お会いしましょう(^^)
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