よっしー
こんにちは。よっしーです(^^)
今日は、ビットコインにおけるスケーラビリティについて解説しています。
背景
スケーラビリティについて調査する機会がありましたので、その時の内容を備忘として記事に残しました。
スケーラビリティの問題
ビットコインにおけるスケーラビリティの問題とは、ビットコインネットワークの取引処理能力に制約があり、大量の取引要求に対応できないことを指します。主な要因は以下の通りです。
- ブロックサイズの制限
ビットコインのブロックサイズは1MB以下に制限されているため、ブロックに含められる取引数が限られています。理論上の処理能力は約7取引/秒です。 - proof-of-workのオーバーヘッド
新しいブロックを生成するためのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)に時間がかかるため、高速な取引処理が困難になっています。 - ノードの制約
全ノードが全取引履歴を保持する必要があるため、ネットワーク全体のスケーラビリティに制約がかかっています。 - 単一レイヤーのアーキテクチャ
ビットコインはベースレイヤーのブロックチェーン上で全ての処理が行われるため、処理能力が限られています。
この結果、取引手数料の高騰や処理遅延が発生しがちです。大量の小口取引には適しておらず、マイクロペイメントなどの新サービスの障害になっています。
スケーラビリティを解決するために、ビットコインではSegWitなどの最適化が行われていますが、根本的な解決には至っていません。レイヤー2ソリューションのLightning Networkやサイドチェーンなどの技術的発展が期待されています。
解決への取り組み
ビットコインにおけるスケーラビリティ問題への取り組みとして、以下の主な解決策が提案・検討されています。
- ブロックサイズの増加
ブロックサイズを拡大することで、1ブロックあたりの取引処理数を増やすことができます。ただし、ノードの負荷増加や一部ノードの追い落としなどのリスクがあります。 - SegWit(Segregated Witness)
トランザクションデータの一部を別の領域に分離することで、ブロック容量を実質的に増やす取り組みです。 - Lightning Network(レイヤー2ソリューション)
少額・高頻度の取引をブロックチェーン上ではなく、別の小口決済ネットワーク上で完結させる仕組みです。メインチェーンの負荷を軽減できます。 - シャーディング
ブロックチェーンをいくつかのシャードに分割し、並列処理を行うことで全体の処理能力を向上させる手法です。 - Proof-of-Stake(PoS)へ移行
PoWからPoSに移行することで、新ブロック生成に要するコストを削減し、処理性能を向上させる可能性があります。 - その他のレイヤー2ソリューション
Plasma、Rollup、状態チャネルなど、さまざまなレイヤー2ソリューションの研究が進んでいます。
ビットコインはPoWによるセキュリティ重視の設計のため、スケーラビリティが本質的な課題となっています。上記のような多様なアプローチがあり、今後技術の進歩が期待されますが、簡単には解決できない難題でもあります。
おわりに
今日は、スケーラビリティについて解説しました。
よっしー
何か質問や相談があれば、コメントをお願いします。また、エンジニア案件の相談にも随時対応していますので、お気軽にお問い合わせください。
それでは、また明日お会いしましょう(^^)
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