
こんにちは。よっしーです(^^)
背景
この連載では、Claude Codeの公式ドキュメントを1ページずつ読み解いていきます。公式ドキュメントは情報が網羅されている分、「結局どの機能を、どんな場面で使えばいいのか」は自分で考える必要があり、読むのに意外と時間がかかります。そこで、私が実務で使うために読み込んだ内容を「使う場面→実例コード」の順に整理して残していくことにしました。専門家の解説というより、一次情報を読んだ記録です。推測や動作を確認していない部分には、その都度そう書きます。
一言でいうと何か
自分のマシンで動いている Claude Code のセッションに、スマホ・タブレット・別のブラウザ(claude.ai/code や Claude モバイルアプリ)から接続して操作を続けられる機能です。デスクで始めた作業を、離席後に別デバイスから続行・監視できます。重要なのは、実行とファイルシステムアクセスはマシン上に留まり、Web やモバイルはそのローカルセッションへの窓にすぎない点です。なお元ページによれば、Remote Control は研究プレビュー段階です。
どういう場面で役立つか
デスクで始めた作業を、離席中にソファのスマホや別PCのブラウザから続けたい・様子を見たいとき。ローカルのファイルシステム・MCP サーバー・ツール・プロジェクト設定はそのまま使え、@ でローカルのファイルパスも補完されます。
長時間タスクを回しながら、完了や要判断のタイミングを手元のスマホで受け取りたいとき。Remote Control がアクティブなら、Claude はモバイルにプッシュ通知を送れます(「テストが終わったら通知して」のように依頼もできます)。
ターミナル・ブラウザ・スマホを行き来しながら同じセッションを扱いたいとき。会話やサブエージェント(独自のコンテキストで動く下位エージェント)・動的ワークフローの進捗が接続中のデバイス間で同期されるため、どの面からでも入れ替わりでメッセージを送れます。
不要・向かないケース:ローカル環境が要らない場合、クローンしていないリポジトリで作業したい場合、複数タスクを並列で回したい場合は、マシン上で動く Remote Control より、Anthropic 管理のクラウドで動く「Web 上の Claude Code」のほうが向く、と元ページは対比しています。また Remote Control はローカルプロセスとして動くため、ターミナルを閉じたり claude プロセスを止めたりするとセッションは終了します。API キー認証では利用できず、Zero Data Retention などのコンプライアンス要件を持つ組織は有効化できません。
実例と解説
前提条件(要件)
コマンドの前に、元ページが挙げる要件を示します。
サブスクリプションは Pro・Max・Team・Enterprise で利用可能で、API キーはサポートされません。Team・Enterprise では Owner が Claude Code 管理設定(claude.ai/admin-settings/claude-code)で Remote Control トグルを先に有効にする必要があります。認証は claude を実行し、未サインインなら /login で claude.ai 経由でサインインします。API エンドポイントは Amazon Bedrock・Google Cloud の Agent Platform・Microsoft Foundry では利用できず、ANTHROPIC_BASE_URL が api.anthropic.com 以外(LLM ゲートウェイやプロキシ)を指す場合も無効になるため、その場合は設定解除します。加えて、プロジェクトディレクトリで少なくとも 1 回 claude を実行し、ワークスペース信頼ダイアログを受け入れておく必要があります。
セッションを開始する
開始方法は CLI に 3 つの呼び出しモードがあり、VS Code 拡張機能は /remote-control コマンドを使います。
サーバーモードは、プロジェクトディレクトリで次を実行します。
claude remote-control
プロセスがサーバーモードでターミナルに常駐し、リモート接続を待ち受けます。別デバイスから接続するためのセッション URL が表示され、スペースバーで QR コードを表示できます。同時セッションの最大数(--capacity)は既定 32 です。多数のセッションを 1 プロセスから同時に扱いたいときはこのモードを使います。
通常の対話型セッションに Remote Control を付けて開始するには、--remote-control(短縮 --rc)を使います。
claude --remote-control
セッション名を渡すこともできます。
claude --remote-control "My Project"
これはターミナルで完全な対話型セッションを得つつ、claude.ai やモバイルからも操作できる形です。サーバーモードと違い、リモートで使える間もローカルでメッセージを入力できます。
すでに開いているセッションをリモートで続けたい場合は、その会話履歴を引き継いだまま /remote-control(短縮 /rc)を実行します。
/remote-control
名前を引数で渡してタイトルを設定することもできます(/remote-control My Project)。VS Code 拡張機能でも、プロンプトボックスに同じ /remote-control を入力して開始します(CLI と違い名前引数や QR コード表示はなく、接続状態はバナーで示されます)。
主なフラグは、セッション名を付ける --name、直近セッションを再開する -c/--continue、ID 指定で再開する --session-id、セッションの作り方を選ぶ --spawn(same-dir/worktree/session)、同時数の上限 --capacity、OS レベル分離の --sandbox(既定オフ)などです。worktree はオンデマンドのセッションごとに独立した git worktree を取得します。フラグの全一覧は公式の CLI リファレンスを参照してください。
接続と「常時有効化」
セッションがアクティブになったら、任意のブラウザで claude.ai/code のセッションを開く、表示された QR コードをスキャンして Claude アプリで開く、または claude.ai/code・Claude アプリのセッションリストから名前で見つける、という方法で接続します(Remote Control セッションはオンライン時にコンピュータアイコンと緑のステータスドットで表示されます)。対話型ターミナルでは、接続中フッターに /rc active インジケーターが出て、これが claude.ai のセッションへのリンクになります。
明示的に実行しなくても全対話型セッションで自動的に有効にしたい場合は、Claude Code 内で /config を実行し Enable Remote Control for all sessions を true にします(Desktop アプリの Settings や、対応バージョンの VS Code 拡張機能のコマンドメニューからも切り替え可能)。オンの場合、各対話型プロセスが 1 つのリモートセッションを登録します。
セキュリティの要点
ローカルセッションはアウトバウンドの HTTPS リクエストのみを行い、マシン上でインバウンドのポートを開きません。全トラフィックは TLS 経由で Anthropic API を通り、接続は用途ごとにスコープされ独立して失効する複数の短命認証情報を使います。接続中はセッションのトランスクリプト(メッセージ・応答・ツールアクティビティ)がデバイス間同期と再接続のために Anthropic サーバーに保存されますが、実行とファイルシステムアクセスはマシン上に留まります。完全に無効化するには disableRemoteControl 設定を使います。
信頼できるデバイス(Team/Enterprise・ベータ)
組織全体の設定で、メンバーが Remote Control セッションを表示・操作する前にデバイス確認を必須にできます。オンの場合、登録済みデバイスと、18 時間以内の最近のサインインの両方が必要になり、期限を超えると次の操作時に Face ID・Touch ID・Windows Hello・パスキーによる生体認証の段階的認証が一度求められます。生体認証はデバイス上で実行され、Anthropic は指紋・顔データなどを受け取らず、デバイスの公開鍵と表示名・プラットフォーム・登録時刻などの基本メタデータのみを保存します。管理者は管理設定で有効化し、メンバーは claude.ai/settings/account の Trusted devices から自分の登録デバイスを確認・取り消しできます。この設定は Remote Control のみに適用され、通常の Claude チャット・ターミナルの Claude Code・API 利用には影響しません。
モバイルプッシュ通知
Remote Control がアクティブなら、Claude は長時間タスクの完了時や続行に判断が必要なときにプッシュを送れます。設定は、Claude モバイルアプリをインストールして同じアカウント/組織でサインインし、OS の通知許可を受け入れたうえで、ターミナルで /config を実行して次を有効にします。
/config
/config では、Claude の判断で送る Push when Claude decides、許可プロンプトや質問時に送る Push when actions required のいずれか、または両方を有効にします。プロンプトで notify me when the tests finish のように依頼することもできます。なお Claude Code は、ターミナルに入力中またはフォーカス中はプッシュをスキップします。通知が来ない場合は、アプリを開いてトークンを更新する、iOS のフォーカスモード、Android のバッテリー最適化などを確認します。
制限事項とトラブルシューティング
主な制限は、サーバーモード以外では対話型プロセスごとにリモートセッションは 1 つであること、ローカルプロセスを動かし続ける必要があること、マシンが起動していてもおよそ 10 分以上ネットワークに到達できないとタイムアウトして終了すること、ultraplan セッションを開始すると Remote Control が切断されること(どちらも claude.ai/code を占有するため)、/plugin や /resume などターミナル専用コマンドはローカル CLI からのみ動くこと、です。一方 /compact・/clear・/context・/model(引数指定)などはモバイル/Web からも動きます。
トラブルシューティングは元ページに多数のエラーメッセージと原因が列挙されています。大別すると、認証まわり(claude.ai サブスクリプションでの /login が必要、ANTHROPIC_API_KEY の設定解除、claude setup-token の長命トークンは推論限定で不可)、組織ポリシー(Team/Enterprise の管理トグル未有効、コンプライアンス設定、disableRemoteControl)、エンドポイント(api.anthropic.com 以外を指す場合は ANTHROPIC_BASE_URL を設定解除)、ネットワーク/プロキシ(ポート 443 でのアウトバウンド HTTPS)に整理できます。切り分けには --verbose 付き実行や claude doctor が使えます。
claude remote-control --verbose
このコマンドは詳細な接続・セッションログを表示し、認証情報の取得に失敗した際などの完全なエラー確認に使います。個々のエラーメッセージと対処の全文は公式ページを参照してください。
まとめ
Remote Control は、マシン上で動くローカルの Claude Code セッションを、スマホや別ブラウザから続行・監視できるようにする機能です(研究プレビュー)。ローカルのファイル・MCP・設定をそのまま使えて、実行はマシンに留まり、Web/モバイルは窓として振る舞います。開始はサーバーモードの claude remote-control、対話型の claude --remote-control、既存セッションからの /remote-control の 3 通りで、/config で全セッション常時有効にもできます。クラウド実行やクローン不要の作業・並列多数タスクなら Web 上の Claude Code のほうが向く、という使い分けが要点です。
次回は、この使い分けの片側にあたる未執筆ページ(たとえば「Web 上の Claude Code」)を取り上げる予定です。
この記事は執筆時点の公式ドキュメントに基づいています。最新の情報は必ず公式ドキュメントをご確認ください。

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それでは、また明日お会いしましょう(^^)

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