こんにちは。よっしーです(^^)
今日は、Golangでのエラーハンドリングについてご紹介します。
前提条件
前回の記事では、greetingsモジュール内のHello関数を呼び出すコードを記述した。
今回は、greetingsモジュールにエラーを返す処理を追加します。
そのため、下記の記事が実行できる環境にあることを前提にしています。
利用方法
作業ディレクトリを作成して、移動する。
mkdir 07_learn-golang-handle-errors
cd 07_learn-golang-handle-errors
asdfコマンドで使用するGolangのバージョンを指定します。
すでにGolangが実行できる状態にある方は、このコマンドをスキップしても問題ありません。
asdf local golang 1.20.5
前回の記事のソースコードを作業ディレクトリにコピーします。
cp -r ../06_learn-golang-use-my-module/greetings .
cp -r ../06_learn-golang-use-my-module/hello .
以下のコードをgreetings.goファイルに貼り付け、ファイルを保存してください。
package greetings
import (
"errors"
"fmt"
)
// Hello returns a greeting for the named person.
func Hello(name string) (string, error) {
// If no name was given, return an error with a message.
if name == "" {
return "", errors.New("empty name")
}
// If a name was received, return a value that embeds the name
// in a greeting message.
message := fmt.Sprintf("Hi, %v. Welcome!", name)
return message, nil
}
以下のコードをhello.goファイルに貼り付け、ファイルを保存してください。
package main
import (
"fmt"
"log"
"example.com/greetings"
)
func main() {
// Set properties of the predefined Logger, including
// the log entry prefix and a flag to disable printing
// the time, source file, and line number.
log.SetPrefix("greetings: ")
log.SetFlags(0)
// Request a greeting message.
message, err := greetings.Hello("")
// If an error was returned, print it to the console and
// exit the program.
if err != nil {
log.Fatal(err)
}
// If no error was returned, print the returned message
// to the console.
fmt.Println(message)
}
helloディレクトリに移動して、hello.goを実行し、コードが動作することを確認します。
cd hello
go run .
現状では、空の名前を渡しているので、エラーが出ます。下記のような結果になっていれば成功です。
% go run .
greetings: empty name
exit status 1
エラーを値として返すことで、呼び出し元がエラーをチェックできるようにするのが、Goの一般的なエラー処理になります。
次回は、ランダムで値を渡す例をご紹介したいと思います。
解説
hello.go
package main
import (
"fmt"
"log"
"example.com/greetings"
)
func main() {
// Set properties of the predefined Logger, including
// the log entry prefix and a flag to disable printing
// the time, source file, and line number.
log.SetPrefix("greetings: ")
log.SetFlags(0)
// Request a greeting message.
message, err := greetings.Hello("")
// If an error was returned, print it to the console and
// exit the program.
if err != nil {
log.Fatal(err)
}
// If no error was returned, print the returned message
// to the console.
fmt.Println(message)
}
以下に各行の解説を示します。
import (
"fmt"
"log"
"example.com/greetings"
)
この部分では、必要なパッケージをインポートしています。fmt
パッケージは、標準入出力などの基本的な操作を提供します。log
パッケージは、ログメッセージの出力やエラーハンドリングに使用されます。そして、example.com/greetings
パッケージは、あいさつメッセージを生成する関数 Hello
を提供します。
func main() {
log.SetPrefix("greetings: ")
log.SetFlags(0)
main
関数は、プログラムのエントリーポイントです。最初の2行では、ログのプレフィックスとフラグを設定しています。プレフィックスは、ログメッセージの接頭辞です。ここでは “greetings: ” と設定されています。フラグは、ログメッセージに付加される情報の種類を制御します。0 に設定されているため、時間、ソースファイル、行番号は表示されません。
message, err := greetings.Hello("")
if err != nil {
log.Fatal(err)
}
次の行では、greetings.Hello
関数を呼び出して、あいさつメッセージをリクエストしています。引数として空の文字列 ""
を渡しています。この関数は、message
と err
という2つの変数を返します。エラーが発生した場合は、err
が nil
ではなくなります。
エラーチェックのために、err
変数が nil
ではないかを確認しています。もしエラーが発生していた場合、log.Fatal
関数を使ってエラーメッセージをログに出力し、プログラムを終了します。
fmt.Println(message)
}
最後に、エラーが発生しなかった場合に、message
変数の値を標準出力に表示します。
以上が、このプログラムの構成と動作の概要です。基本的には、greetings
パッケージからあいさつメッセージを取得し、エラーチェックを行って結果を表示するという流れです。
greetings.go
package greetings
import (
"errors"
"fmt"
)
// Hello returns a greeting for the named person.
func Hello(name string) (string, error) {
// If no name was given, return an error with a message.
if name == "" {
return "", errors.New("empty name")
}
// If a name was received, return a value that embeds the name
// in a greeting message.
message := fmt.Sprintf("Hi, %v. Welcome!", name)
return message, nil
}
以下に各行の解説を示します。
import (
"errors"
"fmt"
)
この部分では、必要なパッケージをインポートしています。errors
パッケージは、エラーの生成や処理に使用されます。fmt
パッケージは、文字列のフォーマットに使用されます。
func Hello(name string) (string, error) {
if name == "" {
return "", errors.New("empty name")
}
message := fmt.Sprintf("Hi, %v. Welcome!", name)
return message, nil
}
Hello
関数は、引数として名前 name
を受け取り、あいさつメッセージを返す関数です。
まず、引数の name
が空の場合、""
となっているかどうかをチェックしています。もし空の場合は、errors.New
関数を使用してエラーを生成し、それを返します。エラーメッセージとしては “empty name” という文字列が使用されています。
もし name
に値がある場合、fmt.Sprintf
関数を使ってメッセージを生成します。このメッセージは、name
を埋め込んだあいさつメッセージです。例えば、name
が “Alice” の場合、メッセージは “Hi, Alice. Welcome!” となります。
そして、生成されたメッセージと nil
を返します。nil
はエラーがないことを示します。
この関数は、引数として与えられた名前に基づいて、あいさつメッセージを生成します。もし空の名前が与えられた場合は、エラーが返されます。それ以外の場合は、あいさつメッセージと nil
のエラーが返されます。
おわりに
今日は、Golangでエラーハンドリングする方法についてご紹介しました。
本記事で使用したコードは下記のリポジトリにあります。
何か質問や相談があれば、遠慮なくコメントしてください。また、エンジニア案件についても、いつでも相談にのっていますので、お気軽にお問い合わせください。
それでは、また明日お会いしましょう(^^)
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