MySQL入門：DockerでMySQL環境を構築する -Vol.5-

今日は、DockerでMySQLの開発環境を構築する方法についてご紹介します。

背景

MySQLの開発環境をDockerで構築する機会があったので、そのときの内容を備忘として残しています。

この記事のベースとなっている環境については、下記の記事を御覧ください。

各種ログの設定

下記の４つのログを設定していきます。本記事では、エラーログについて記載しています。

・一般クエリの実行ログ（General query log）
・スロークエリの発生ログ（Slow query log）
・バイナリログ（Binary log）
・エラーログ（Error log）

MySQLでエラーログを設定する理由はいくつかあります。

1. トラブルシューティング：エラーログはシステムの問題を特定し解決するのに役立ちます。MySQLが何らかのエラーに遭遇した場合、エラーログに情報が記録されます。これにより、問題の原因や発生時の状況を把握しやすくなります。
2. セキュリティ：エラーログには、セキュリティ上の問題や不正なアクセスの試行など、セキュリティに関連する情報が含まれる場合があります。これにより、不正アクセスの試行やセキュリティ違反を検知し、適切に対処することができます。
3. パフォーマンスのモニタリング：MySQLのエラーログには、クエリの実行に関する情報やパフォーマンスに関連する警告が含まれる場合があります。これにより、クエリの最適化やパフォーマンスの改善に役立つ情報を収集し、システム全体のパフォーマンスを向上させることができます。
4. 運用管理：エラーログは、システムの運用管理において重要な情報源です。運用者はエラーログを定期的に監視し、問題を予防したり、早期に対処したりすることができます。

したがって、MySQLのエラーログを適切に設定することは、システムの安定性、セキュリティ、パフォーマンス、および運用管理の観点から重要です。

修正ファイル一覧

下記のファイルを作成、修正しました。ファイルの内容は次のセクションに記載しています。

        new file:   mysql_server/log.cnf

mysql_server/log.cnf

下記の緑の箇所を追記します。

+# エラーログ
+log-error=/var/log/mysql/error.log

log-error=/var/log/mysql/error.log は、MySQLの設定ファイルである my.cnf に追加される設定です。この設定を行うと、MariaDB（MySQLの派生データベース）が再起動された際に、エラーログが /var/log/mysql/error.log に記録されるようになります。

エラーログは、データベースの正常性やセキュリティ、トラブルシューティングに役立ちます。エラーログには、実行時のエラーメッセージや警告が記録され、問題の早期検出と解決に不可欠です。

この設定を行うことで、エラーが発生した際に詳細な情報をログファイルに記録し、問題の特定や対応が容易になります。エラーログを定期的に監視することで、データベースの安定性を保つことができます。

動作確認

下記のコマンドを実行します。

make build
make up
make login_mysql_server
mysql -uroot -p                                                
ls /var/log/mysql

下記の結果のようにerror.logが出力されていれば成功です。

sh-4.4# ls /var/log/mysql
bin.000001  bin.list  error.log  general.log  slow_query.log

エラーログには、mysqld の起動時間と停止時間の記録が含まれます。 また、サーバーの起動および停止中、およびサーバーの実行中に発生するエラー、警告、ノートなどの診断メッセージも含まれます。 たとえば、テーブルを自動的にチェックまたは修復する必要があることに mysqld が気付いた場合、エラーログにメッセージが書き込まれます。

おわりに

今日は、DockerでMySQLの開発環境を構築する方法についてご紹介しました。