仮想通貨入門：ステーキングについて

よっしー

こんにちは。よっしーです(^^)

今日は、ビットコインのステーキングについて解説しています。

背景

ビットコインのステーキングについて調査する機会がありましたので、その時の内容を備忘として記事に残しました。

ステーキングとは、proof-of-stake(PoS)方式と呼ばれるブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズムにおいて、保有しているコインの一部を一時的にネットワークに預け、報酬を得る仕組みのことです。

従来のプルーフ・オブ・ワーク(PoW)方式とは異なり、ステーキングではコインを保有している量に応じて報酬が得られます。多くのコインを保有しているユーザーほど、ネットワークに貢献できる割合が高くなります。

ステーキングの主な特徴は以下の通りです。

一方で、ステーキング報酬が一部の富裕層に集中する「裾野問題」や、ステーキングされたコインが集中するリスクなども指摘されています。

ステーキングを採用しているメジャーな仮想通貨には、イーサリアム、カルダノ、ソラナ、ポレカドットなどがあります。

ステーキングはPoWに比べてエネルギー効率が良く、参加の障壁が低いことから、注目されている合意形成手法の一つとなっています。

ステーキングの主な存在意義は以下の点にあります。

ネットワークのセキュリティ確保
ステーキングでは、ネットワークに多くのコインをステーキングしている者ほど、新しいブロックを生成する権利が高くなります。これにより、攻撃者がネットワークを乗っ取ろうとすれば、多大な価値あるコインを失う必要があり、攻撃のコストが高くなるため、ネットワークのセキュリティが高まります。
エネルギー効率の向上
従来の proof-of-work (PoW)では、計算能力の競争に多くの電力を消費しますが、ステーキングでは計算資源を必要としないため、エネルギー効率が非常に高くなります。

3.分散化の促進
ステーキングでは保有コイン数に応じて報酬が得られるため、多くの人々が長期保有するインセンティブになり、結果的に多数の参加者によるネットワークの分散化が促進されます。

4.長期的な経済的インセンティブ
ステーキングによってネットワークを守ることで報酬が得られるため、長期的に経済的インセンティブが働き、ネットワークの健全性が維持されやすくなります。

このように、ステーキングはネットワークのセキュリティ、エネルギー効率、分散化、長期的なインセンティブという点で、重要な役割を果たしていると言えます。

ステーキングには以下のようなメリットがあります。

パッシブインカム
保有しているコインをステーキングすることで、追加の労力なしに報酬が得られます。これはパッシブインカムの一種と言えます。
環境に優しい
従来の proof-of-work (PoW)ではマイニングに多くの電力を消費しますが、ステーキングはそれほど電力を必要としないため、環境に優しい合意形成アルゴリズムです。
参加コストが低い
PoWのマイニングでは高価な専用マシンが必要ですが、ステーキングではコインを保有していれば誰でも参加できます。
ネットワークの分散化
ステーキングのインセンティブにより、多くの人がコインを保有し続けるため、ネットワークの分散化が促進されます。
長期保有を促進
ステーキングの報酬を得るには長期的にコインを保有し続ける必要があるため、売却を抑制し価格の安定に寄与します。
ネットワークセキュリティ強化
不正な行為をするとステーキングしたコインを没収されるリスクがあるため、ネットワークの安全性が高まります。

このようにステーキングは、パッシブインカム、環境負荷の低減、参加のしやすさ、分散化の促進など様々なメリットがあります。

ステーキングにはメリットがある一方で、デメリットもいくつか指摘されています。

裾野の問題
保有コイン数に応じて報酬が高くなるため、大口保有者が過剰にリターンを得られる一方で、小口保有者のリターンは低くなる傾向があります。これを「裾野の問題」と呼びます。長期的には富の集中が起こりうるデメリットです。
一部コインのロックアップ
ステーキングにはコインをある期間ロックアップ(動かせない状態)にする必要がありますが、この間に市場環境が変わった際に機動的な対応ができません。
取り返しがつかないスラッシング
ステーキングで不正行為があった場合、罰則としてステーキングしたコインがスラッシング(没収)される場合があります。この罰則は厳しく、一度スラッシングされると取り返しがつきません。
セキュリティリスク
ステーキングノードに不備があると、ステーキングコインを盗まれるリスクがあります。セキュリティ対策が重要です。
合意形成の中央集権化
長期的にはウェールと呼ばれる超大口保有者がネットワーク合意形成を独占する可能性があり、中央集権化が進む恐れがあります。

こうしたデメリットを踏まえ、分散化やインセンティブ設計を工夫する必要があるとされています。