初心者でもわかる!シェルスクリプトの基礎入門

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初心者でもわかる!シェルスクリプトの基礎入門 ノウハウ
初心者でもわかる!シェルスクリプトの基礎入門
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よっしー
よっしー

こんにちは。よっしーです(^^)

今日は、最近、シェルコマンドについてご紹介しているので、そもそもシェルとはなんぞやというのを自分なりにまとめてみました。

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シェルとは

シェルは、コンピュータのオペレーティングシステムで使用されるプログラムで、ユーザーがコマンドを入力して、それを解釈して実行する役割を担います。

シェルは、ターミナルまたはコマンドプロンプトと呼ばれる、コマンドラインインターフェースを提供します。ユーザーは、コマンドラインに入力されたテキストに対してシェルが提供するコマンドを使用して、オペレーティングシステムに命令を送信できます。一般的なシェルには、Bash、Zsh、Cshなどがあります。

シェルは、単純なタスクから複雑なタスクまで、さまざまな作業を自動化することができます。たとえば、ファイルの操作、ディレクトリの移動、プロセスの管理などがあります。また、シェルスクリプトと呼ばれるプログラムを作成することで、より複雑なタスクを自動化することができます。

シェルは、Linux、macOS、Windowsなどの多くのオペレーティングシステムで使用されています。シェルを理解することは、コンピュータの基本的な操作を理解することにつながります。

シェルの仕組み

シェルの基本的な仕組みについて説明します。

プロンプトの表示

シェルは、ターミナルまたはコマンドプロンプトにプロンプトを表示します。ユーザーは、このプロンプトの右側にコマンドを入力します。一般的なプロンプトの例は、$や#などがあります。

コマンドの解釈

ユーザーが入力したコマンドは、シェルによって解釈されます。シェルは、コマンドを構成する単語を区切り、それらの単語を解釈して、実行するためのプログラムを見つけます。たとえば、コマンドls -lは、lsというプログラムを実行し、オプション-lを指定してファイルやディレクトリのリストを表示することを意味します。

コマンドの実行

シェルは、解釈されたコマンドを実行します。コマンドが実行されると、シェルは、そのコマンドが終了するまで待機します。コマンドが正常に終了すると、シェルは次のプロンプトを表示します。

シェル変数の使用

シェルでは、変数を定義して、それらの値を使用することができます。ユーザーは、変数を定義して、コマンド内でその値を使用することができます。たとえば、$HOMEという変数は、現在ログインしているユーザーのホームディレクトリを表します。

シェルスクリプトの作成

シェルは、コマンドを連続して実行するだけでなく、シェルスクリプトと呼ばれるプログラムを作成して、複数のコマンドを自動化することもできます。シェルスクリプトは、一連のコマンドを記述するテキストファイルで、シェルによって解釈され、実行されます。

以上が、シェルの基本的な仕組みです。シェルには、様々な機能があり、シェルスクリプトを作成することで、より高度な操作を自動化することができます。

シェルの種類

シェルには、下記のような種類があります。

  1. Bourne shell (sh) – 最初に作成されたUnixシェルの1つで、現在はPOSIX準拠のシェルに置き換わっています。現在の /bin/sh は、POSIX準拠のシェルになります。
  2. C shell (csh) – C言語の構文に似たスクリプト言語を使用するUnixシェルの1つです。cshは、独自の機能を備えており、特にエイリアスやヒストリの機能が優れています。
  3. Korn shell (ksh) – shシェルを拡張したUnixシェルの1つです。POSIX規格に準拠し、Bourne shellとcshの両方の機能を持っています。
  4. Bash shell (bash) – GNUプロジェクトで作成されたBourne shell互換のUnixシェルの1つです。Linuxディストリビューションで最も一般的に使用されています。
  5. Z shell (zsh) – Unixシェルの1つで、機能が豊富で柔軟性が高いとされています。bashと互換性があり、多数のプラグインや拡張機能が存在します。

以上が一般的なシェルの種類のいくつかです。シェルにはそれぞれ独自の特徴があり、使用目的によって適したものを選択することが重要です。

シェルスクリプトの作成

シェルスクリプトは、シェルコマンドを実行する一連のコマンドを含むテキストファイルです。以下は、シェルスクリプトを作成する手順です。

  1. テキストエディタを開きます。お好みのエディタを使用できますが、一般的にはvi、nano、emacsなどが使用されます。
  2. 最初の行にシェルスクリプトのシバン(#!)を追加します。シバンには、スクリプトを実行するシェルのパスを指定します。例えば、Bashシェルを使用する場合、最初の行は「#!/bin/bash」のようになります。
  1. シェルコマンドを含むスクリプトの本体を書きます。スクリプトは、通常、コマンドを1行に1つずつ記述します。
  2. スクリプトの保存先を選択し、ファイル名を指定します。一般的に、シェルスクリプトは「.sh」の拡張子を持つテキストファイルとして保存されます。
  3. スクリプトに実行権限を与えます。ターミナルで「chmod +x スクリプト名.sh」と入力して、実行権限を与えることができます。
  4. スクリプトを実行します。ターミナルで「./スクリプト名.sh」と入力して、スクリプトを実行できます。

以上が、シェルスクリプトを作成して、実行するまでの流れになります。

下記はシェルスクリプトの実行例になります。

% cat 01.sh 
#!/bin/bash

echo "Hello, world."
% chmod +x 01.sh
% ./01.sh
Hello, world.

shのメリットとデメリット

【メリット】

  1. 様々なOSで利用可能:shは、最初に作成されたUnixシェルの1つで、当初はBourne shellのことを指していましたが、現在ではPOSIX準拠のシェルに置き換わっています。ここでの sh は、POSIX準拠のシェルを指しています。ほとんどのUNIXおよびUNIX系OSで使用できる標準のシェルであるため、Linux、macOS、FreeBSD、および他の多くのOSで利用できます。
  2. シェルスクリプトの書きやすさ:shは、簡単なシェルスクリプトを書くのに非常に適しています。スクリプトを作成するために必要な文法は非常にシンプルで、初心者でもすぐに理解できます。
  3. パイプライン機能:shは、標準入力と標準出力を繋げることで、複数のコマンドを組み合わせたパイプラインを簡単に作成できます。これにより、より複雑なタスクを簡単に自動化できます。
  4. システム管理タスクの自動化:shは、システム管理タスクを自動化するために広く使用されています。例えば、定期的なバックアップ、ログファイルのクリーンアップ、および定期的なメンテナンスタスクを自動的に実行するために使用されます。

【デメリット】

  1. パフォーマンスの問題:shは、比較的低速であるため、大量のデータを処理するような高負荷のタスクには向いていません。
  2. 機能の限界:shには、他のシェルに比べて機能が限られています。例えば、正規表現のサポートが少なく、高度な数値演算を行うための機能が限られています。
  3. エラー処理が複雑:shには、エラー処理が複雑であり、シェルスクリプトがエラーを発生させた場合、エラーメッセージの出力が曖昧であることがあります。そのため、シェルスクリプトのデバッグが困難になる場合があります。
  4. セキュリティ上の懸念:shは、セキュリティ上の脆弱性があるため、シェルスクリプトを書く際には注意が必要です。特に、外部から入力されたデータを処理する場合は、入力値の検証が重要になります。

cshのメリットとデメリット

【メリット】

  1. ユーザフレンドリーなインターフェース: cshは、多くのユーザーが読みやすいように設計されており、初心者でも簡単に使い始めることができます。
  2. コマンド履歴: cshは、実行したコマンドを履歴として保存し、再利用することができます。これにより、同じコマンドを何度も入力する必要がなくなり、作業効率が向上します。
  3. シェルスクリプトのサポート: cshは、シェルスクリプトをサポートしており、簡単なタスクから複雑なタスクまで、幅広い用途に使用することができます。

【デメリット】

  1. パフォーマンスの問題: cshは、他のシェルに比べて処理速度が遅いという意見があります。また、大量のデータを処理するような高負荷のタスクには向いていません。
  2. バグの存在: cshには、バグがあるため、不安定になることがあります。特に、大規模なシェルスクリプトを書く場合は、バグの存在に注意する必要があります。
  3. 独自の文法: cshは、他のシェルとは異なる文法を持っているため、他のシェルとの互換性が低いことがあります。そのため、他のシェルとのスクリプトの互換性が低くなることがあります。

kshのメリットとデメリット

【メリット】

  1. 高速: kshは、処理速度が速いことが特徴で、大量のデータを処理する場合に向いています。
  2. 多機能: kshには、多くの機能があり、シェルスクリプトの書き方が自由自在になります。特に、シェルの組み込みコマンドや、関数、変数などが豊富に用意されているため、高度な処理を行うことができます。
  3. デバッグ機能: kshには、シェルスクリプトのデバッグを容易に行うことができる機能が備わっています。これにより、シェルスクリプトの問題点を迅速に特定することができます。

【デメリット】

  1. 学習コストの高さ: kshは、多くの機能があり、他のシェルと比べて学習コストが高くなります。
  2. ポータビリティの低さ: kshは、特定のUNIX系オペレーティングシステム向けに開発されているため、他のOSでの動作に問題があることがあります。また、kshのバージョンによっても互換性が異なるため、注意が必要です。
  3. オプションの少なさ: kshには、bashやzshにあるような多様なオプションが用意されていません。これにより、シェルスクリプトの柔軟性に欠けることがあるため、注意が必要です。

bashのメリットとデメリット

【メリット】

  1. 豊富な機能:bashは、shに比べて多くの機能があります。例えば、正規表現や算術演算子のサポートが強化されています。また、ファイル操作やネットワーク機能、プロセス管理などの機能も豊富に備えています。
  2. シェルスクリプトの書きやすさ:bashは、shと同様にシェルスクリプトの書きやすさに優れています。さらに、shとの互換性も高いため、既存のシェルスクリプトをbashに移植することが容易です。
  3. インタラクティブモードの改善:bashは、インタラクティブモードの改善に注力しています。例えば、コマンドラインの編集機能や履歴管理機能が強化されており、ユーザーの作業効率を向上させることができます。
  4. 多くのOSで利用可能:bashは、LinuxやmacOSなど、多くのUNIX系OSでデフォルトのシェルとして採用されています。また、Windows Subsystem for Linux(WSL)を利用することで、Windows上でもbashを使用することができます。

【デメリット】

  1. パフォーマンスの問題:bashは、shに比べて機能が多くなっているため、大量のデータを処理するような高負荷のタスクには向いていません。また、多くの機能が追加されたことで、起動時間が長くなったという意見もあります。
  2. セキュリティ上の懸念:bashにも、セキュリティ上の脆弱性があるため、シェルスクリプトを書く際には注意が必要です。特に、外部から入力されたデータを処理する場合は、入力値の検証が重要になります。
  3. POSIX規格との互換性:bashは、POSIX規格に従っていない場合があるため、他のシェルとの互換性が低くなることがあります。そのため、POSIX規格に従ったシェルスクリプトを書くことが重要になります。
  4. 学習コストの高さ:bashは、shよりも機能が多くなっているため、学習コストが高くなることがあります。また、インタラクティブモードの改善によって、より多くの機能が追加されたことも、学習コストを上げる原因の一つとなっています。

zshのメリットとデメリット

【メリット】

  1. 強力な補完機能:zshは、強力な補完機能を持っており、コマンドの入力やファイルパスの補完などをスムーズに行うことができます。また、コマンドの履歴からも補完を行うことができます。
  2. 拡張性の高さ:zshは、多くのプラグインや拡張機能を提供しており、ユーザーが自由に拡張することができます。例えば、Oh My Zshというフレームワークを利用することで、多数のプラグインを簡単に導入することができます。
  3. 設定の柔軟性:zshは、シェルの設定を柔軟に変更することができます。プロンプトやエイリアスなど、ユーザーが使いやすいように設定を変更することができます。
  4. 多言語対応:zshは、多言語のサポートが豊富であり、UTF-8エンコーディングをサポートしています。そのため、日本語やその他のマルチバイト文字を含むテキストファイルを扱う場合にも、問題なく利用することができます。

【デメリット】

  1. 学習コストの高さ:zshは、bashに比べて機能が多くなっているため、学習コストが高くなることがあります。また、独自の機能や設定方法があるため、他のシェルとの互換性が低くなることがあります。
  2. パフォーマンスの問題:zshは、bashに比べて処理速度が遅いという意見があります。また、zshが提供する多くの機能を利用すると、パフォーマンスの低下が生じることがあります。
  3. メモリ使用量の増加:zshが提供する多くの機能や設定は、メモリを多く消費することがあります。特に、コマンドの履歴機能やプロンプトのカスタマイズなど、頻繁に利用する機能を設定すると、メモリ使用量が増加することがあります。
  4. セキュリティ上の懸念:zshにも、セキュリティ上の脆弱性があるため、シェルスクリプトを書く際には注意が必要です。特に、外部から入力されたデータを処理する場合は、入力値の検証が重要になります。

シェルスクリプトのデバッグ

シェルスクリプトのデバッグ方法として、以下の方法があります。

  1. set -xコマンドを使用する方法: シェルスクリプトの先頭に、set -xというコマンドを追加することで、デバッグ情報を表示することができます。このコマンドを使用することで、各行のコマンドがどのように実行されているかを確認することができます。
  2. set -eコマンドを使用する方法: set -eコマンドは、スクリプト内のコマンドが失敗した場合に、スクリプトの実行を自動的に停止させるコマンドです。これを使用することで、エラーが発生した場合にスクリプトの停止を自動的に行うことができます。
  3. echoコマンドを使用する方法: シェルスクリプト内に、echoコマンドを追加して、途中経過を確認することができます。また、変数の値を表示することもできます。echoコマンドを使うことで、スクリプトの進行状況や変数の値を確認することができます。

おわりに

シェルについて説明しました。これを気にシェルスクリプトを書いて作業の効率化をしてみませんか。

よっしー
よっしー

また明日お会いしましょう(^^)

コメント

  1. よっしー より:

    誤りをご指摘いただいたので、こっそり修正しておきました。
    他に誤りがあれば、ご連絡いただけると幸いです。
    ちゃんと見てくれる方がいてよかった。

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